TCH(歯列接触癖)
顎関節症と歯列接触癖
◆無自覚(!)に、あまり顎を動かさず起きている夜間噛みしめ・・・クレンチング
◆無意識(!)に、軽く歯を閉じ当てて行ってしまう習慣・・・TCH(歯列接触癖)
※朝などに顎の違和感や歯の浮いた感じがあったり
◆自覚する、歯ぎしり・食いしばりの悩み・・・
最近、若い方にまだ自覚もなく
・犬歯先や周囲の歯の先端が削れていたり
・歯の横の歯肉が減って知覚過敏が起こったり
関節の違和感などにより、自覚する場合等、
気づかずに知覚過敏の症状が出始めていたり、お悩みを抱えている方が増えています。
自覚するものは気づくきっかけが、ありますが
無意識の習慣は何年、何十年と少しづつ経過し、顎関節へ徐々に影響が起こってしまうものもあると研究でわかってきました
歯列接触癖とは、意識しないような弱い力で歯と歯がくっついている状態の無意識の癖になります。
強い噛みしめ・弱い噛みしめ
強い噛み締めと言うのは一般的に数分程度しか持続できないのですが、TCH(歯列接触癖)と呼ばれる弱い力で噛み当ててしまっている状態は繰り返し起こったり、数時間も持続してしまうデータもあり、
この弱い負荷の累積力は、強い噛み締めに対し、累積していくと、なんと数十倍もの負荷になるケースも有ると言います。
顎関節症との関係
このTCH(歯列接触癖)のある方の50%以上が顎関節症に悩んでいるという報告があります。
そして、顎関節の状態は、周囲の筋などにも影響し血行が悪くなることにより、
顎関節の症状だけでなく、噛む顔の筋肉を始め
頭痛や肩こりなどと相乗した、負のスパイラルにつながっている場合もあります。
自分が歯列接触癖があるかどうか?
下記のような状態が見られる場合に疑われます。
・舌の先端に歯の圧痕が付いている
・口を閉じた時に上下の歯が触れている時がある
※歯がくっついている状態の方が、楽だと思う場合や
長く離していられない場合は、TCHがある可能性が高くなります。
下記などの色々な症状の潜在的な原因となっている場合もあります
・歯を噛み合わせると痛い
・慢性的な口内炎
・舌やほっぺたを噛んでしまう
・入れ歯を使うと痛い
自分で出来る改善方法
・部屋や職場など無意識に当ててしまう環境のところに「歯を離す」と付箋やメモを貼り意識してみる
・深呼吸をする癖をつける
・定期的に短くてもいいので簡単な肩周りや首のストレッチを行う
20~30分に1度深呼吸など行い、意識付けと一緒に行うと効果が高まります。
普段、上下の歯はわずかに離れている
本来、上下の歯は、僅かに離れて 当たっていない状態が健全です。
しかし、自分では、自覚が無い夜間の噛みしめ等や他の原因が併せてあったりする際にご自身の判断だけで様子を見て、逆に悪化することもありますので必要応じて顎関節のX線の検査で確認を行ったり、また、典型的な音のするような歯ぎしりで歯が削れている場合のほか、夜間、あまり動かさずに、音のしない 噛みしめがあったり、疲れたりストレスがかかる時期に、寝ながら歯ぎしりをして歯の削れが犬歯などに起こってきている場合は、オーダーメイドのマウスピースを付けることも症状の低減の一つとして有効で、保険でも予防的な薄めのマウスピースや、症状に応じたタイプを型を取って作る事も適応に応じ可能です。
短い時間から少しづつ慣れていければ、噛みしめの多い時期など、入れて寝て頂き、自身で意識してコントロールが難しい部分の負担を減らすこともできます。
また他の問題が見つかったり、難易度の高い顎関節症の症例などは大学病院への紹介状などもご用意させて頂くことも可能です。
お悩みの方は、王子神谷おおぞら歯科までお気軽にご相談下さい。